ユニバーサルファッション協会 オンライン研究会 vol.2 UNIFAサステナブルトーク 共催:FashionGood lab. 「ファッションと気候変動」
気候変動=気候は常に変動しているから気候危機の方が良いのではないか?
人間活動が要因、GHG (温室効果ガス)は大変が先進国が排出している。
国別温室効果ガス排出量2018年(世界の二酸化炭素排出量)は15か国の先進国が大半である。
日本は3.2%で15か国の中に入る。脱炭素CIAも動き出した。
石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルがCO2排出量を削減について敗訴になる。
内容は30年までに16年比で20%削減するという目標を出したけど、19年比で45%削減するように命じられた。「企業は人権を尊重しなければならない」
気候変動は1・5度 2015年のパリ協定で産業革命前と比較して、世界の平均気温上昇を2度より十分に抑え、1.5に抑える努力を追及すること。
気候が変動する原因は温室効果ガスの可能性が高いと2000人の専門家による評価報告書が出されている。原因は人間活動で2030年~2052年の間に1.5に到達してしまう。
5つの懸念材料
①固有性の高い生態系及び人間システム(サンゴ礁や先住民)
②極端な気象現象(集中豪雨、干ばつなど)
③特定の集団に偏って影響を及ぼすリスク(先進国より途上国)
④世界的な金銭的損害や生物多様性の損失
⑤大規模な特異現象(南極の氷がとけてしまう)
サステナビリティの定義
環境・社会・経済のバランスを保つ
2度上昇することによりバランスが崩れる可能性が高くなる。
1・5度以下に抑えるためには、カーボンバジェット(一定期間に排出できる温室効果ガスに上限を定め、管理する)はリミットは残り8%で10年弱で到着してしまう。
2050年までにCO2排出実質ゼロにすると日本も表明した。
実質ゼロにするには原子力が必要であると言われている(産経新聞)
388自治体、表明自治体総人数約1億1011万人(全人口)
どうすればゼロにできるのか?再生エネルギー・グリーン水素・化石燃料などあらゆる技術が必要。
ファッション産業の対策、気候変動との関り
Global Fashion Agenda×Mckinsey&Company(コペンハーゲンでの世界最大のサステイナブルファッション)が出した解決案
①GHG排出量の定量化
②GHG排出量の削減の可能性(手段)
③排出削減と経済(コスト)
④プレイヤーの役割
2018年のファッション産業のGHG排出量は約21億トン、世界全体の4%
(自分たちのデーターと国連のデーターなどあらゆるデーターを三角測量した)
国連気候変動枠組みGHG10%という数字を出した
温室効果ガスの数字を正確に測るのは難しい。
約21億トンの内訳
①原料38%
②糸8%
③布6%
④ウエットプロセス(染料)15%
⑤カット、製造、仕上げ4%
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⑥小売3%
⑦輸送
⑧使用(洗濯)水・乾燥機
⑨使用後(リサイクル)
1.5にするためには半分の11億トンにすることである
①上流事業からの排出量削減:61%
②ブランド事業からの排出量削減:18%
③持続可能な消費者行動の推奨:21%
※約17億トンは削減できる
上流事業
①機械と技術革新によるポリエステル生産の効率化
②綿花栽培での肥料と農薬の使用量の削減(70%)
③機械と技術革新による紡績、織り、編みの効率化
④ウエット(湿式)からドライ(乾式)プロセスへの移行
⑤100%再生エネルギーへの移行
⑥生産と製造の無駄を最小限に抑える
⑦暖房など空調関連のエネルギー効率化
⑧ミシンの効率向上
GALY(バイオテクノロジー)でコットンを育てる(H&Mで昨年最優秀賞受賞)
実験室で幹細胞から綿花を栽培
無農薬、18日で成長、水80%削減、GHG80%削減、農地1000㎡
通常は農薬、180日成長、水1200万㍑、GHG1.5、農地200万㎡
SHIMA SEIKI
デジタルとホールガーメント
ニットの3Dプリンター無駄がない(プログラミング)
サンプルはつくらず画像だけで受注がとれる試みもある
人に優しく、地球に優しく、未来をつくる
デジタルとホールガーメントニット
スノーピークと日本環境設計で回収→再生ポリエステル→樹脂→繊維→製品化
水利用と廃水の削減「ソリューションダイ」asics
原材料の時に染色をすることで水は50%削減できる。
セルロースナノファイバーの利用(鉄鋼の5分の1軽く、5倍以上の強度を有するナノレベルのセルローズ繊維をミッドソールに採用したスニーカー)
ブランド事業
①リサイクル繊維、オーガニック繊維、バイオベース繊維の採用
②海上輸送の比率向上(海上83%:航空17%→海上90%:航空10%)
③デジタル化によりサプライチェーンの効率化やニアシャアリング
④リサイクルパッケージの採用、パッケージの軽量化
⑤店舗設備の空調の効率化、LED照明への切り替え、再生エネルギー100%への移行
(LEDへの切り替えでエネルギー80%向上)
⑥Eコマースの返品率削減(返品率35%→15%)
⑦過剰生産の削減(衣服の40%が値下げで販売されている)
モーダルシフト(国土交通省)トラック輸送からCO2排出量の少ない鉄道、船舶輸送への転換
輸配送の集約、輸配送の共同化 JR貨物がやっているトラック65台(10トン)が26両けん引貨物列車。トラック運転手の人材不足。セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンによる店舗配送における共同配送。競合同士の共創により課題を解決する。
消費者
①ファッションレンタル、リコマース、リペアなどの循環型ビジネスモデルへの移行
(2030年までに5着に1着は循環型のチョイスが必要)
②洗濯と乾燥の削減
(6回に1回は洗濯をスキップ、30度未満での洗濯、乾燥機の利用を抑える)
③回収とリサイクル
(クロースドループリサイクルモデルへの移行)
I:CO クローズド・ループ・リサイクル
ファッションアイテムからファッションアイテムへのリサイクル
昨年日本撤退していまった。
古着と靴の回収及びるユース・リサイクルの分野において世界的に解決策を提供する企業
H&MのLoop(服から服へリサイクルをホンコンリーチとやっている)
1着5時間でできる
日本ではケミカルリサイクルの日本環境設計が成功している。
ISCAでも2019年からタックを組んでサステイナブルファッションイベント開催しています。
再生エネルギーの普及、国内初オフサイトPPAによる電力調達
NTT×セブン&アイホールディングス
屋根などの遊休地を有効活用する。
ファッション産業の対策
1・5度未満に抑えるには2030年までに排出量を約半分へ
上流事業、ブランド、消費者、それぞれのセクターで対応が必要
多様的に企業間、産業間を越えた連携で排出量を抑える必要がある
以上 山口大人さんのオンライン講座での学びをまとめました。